[研究成果] 鵜木(中西班)の研究成果がGenes Cells誌に掲載されました!
2019.11.13
Aktar S, Sasaki H, Unoki M. Identification of ZBTB24 protein domains and motifs for heterochromatin localization and transcriptional activation. Genes Cells. 24 (11), 746-755. Nov 2019.
Immunodeficiency, centromeric instability, facial anomalies(ICF)症候群は、DNMT3B、ZBTB24、CDCA7、HELLS、もしくは未同定の遺伝子の変異に起因する稀な常染色体潜性疾患である。既知の原因遺伝子の中で、ZBTB24遺伝子はBTB-zinc finger(ZF)転写因子ファミリーのメンバーをコードする。このタンパク質は、BTBドメイン、AT-hook及び8つのC2H2型ZFモチーフを有する。ICF患者で報告された全てのZBTB24の変異は、少なくとも1つのZFモチーフを破壊すると予測されている。本研究では、ヒト及びマウスのZBTB24タンパク質のAT-hookと特定のZFモチーフ(特に6番目のモチーフ)が、このタンパク質のヘテロクロマチンへの局在に重要であることを見出した。一方、ヒト及びマウスのZBTB24タンパク質の6番目および7番目のZFモチーフ(AT-hookまたはBTBドメインではなく)は、ICF症候群の原因遺伝子の1つであるCDCA7(ZBTB24の既知の標的遺伝子)の転写活性化に必須であることも見出した。ヒトCDCA7のプロモーター領域の欠失解析により、私たちは2つのZBTB24結合モチーフが、この遺伝子の転写活性化に重要であることを示した。これらの結果は、ZBTB24の生物学的機能に重要な進化的に保存されたドメインとモチーフを明らかにし、ICF症候群の病因の根底にある分子メカニズムを理解するための基礎を提供するものである。